2022年11月23日水曜日

夢みる小学校とかえっこバザールとあそび工房 ~夢みる小学校を観て思い出したこと その2~

夢みる小学校」を観てきました。

まだ専業主婦だった頃の私と幼かった我が家の3人の子どもたち。

そんなに経済的余裕はありませんでしたが「直接体験、本物体験、感動体験」をさせたいと思って

公共施設や公共団体が主催するワークショップを探して参加させたり。

(子どもたちはあんまり乗り気じゃないことも多々ありましたが)


そんな時に知ったのがアリオスで開催されるかえっこバザール

当時アリオスはオープンしたばかりで、アリオスって子どもには縁のない場所だと思っていました。

音楽とか演劇とか、子どもは静かにしていないといけない場所だから。

そう思っていたのに、子どもがメインのイベントを開催するって「えっ?!」と驚きました。

それでイベントのお手伝いをしてくれる人を募集しているというので

子連れでもいいか問い合わせてみると「ぜひ、どうぞ」とのことで

幼稚園児と小学生になったばかりの子どもを連れてイベント説明会へ。


かえっこバザールは美術家の藤浩志さんが発案したもの。

美術家とは無から有を創造する人。

今あるものを真似っこするのは得意な私からしたら

何もないところから作品を生み出す美術家さんと一緒に活動できるなんて

これはまたとない素晴らしい機会じゃないか!!

子どもたちに無から有を創造する場を見せられるかもしれない、そう思いました。


かえっこバザールのスタッフ説明会。

かえっこの始まりや日本各地で開催されたかえっこバザールの様子をスライドで見た後

アリオスでのかえっこバザールについての具体的な話が始まりました。

「じゃあ具体的に“どんなことして子どもと遊ぶ?”それぞれ考えてみよう」と言われ

説明会の参加者はそれぞれにあそびを考えてみんなの前で発表しました。

私はてっきり「こんなあそびをしたらおもしろいと思います」と提案したら

あとは施設のスタッフがそれをやってくれるんだと思っていました。

そしたら「じゃあ当日、みんなが考えたあそびをそれぞれやってください」と言われて

「なんじゃそりゃ?!それって施設の人がやるんじゃないの?!」と驚きましたが

自分が負担にならない程度に準備ができて、子どもに楽しんでもらえる遊びって何かな?と考えて

私は“じゃんけんおばさん”になって子どもたちとじゃんけんをするワークショップと

複数のメンバーで絵本の読み聞かせワークショップをしました。

で、すごく驚いたのは説明会の時は沢山の人がいたのに

当日集まったメンバーを見たら人数が激減していたこと。

自分で考えて準備するワークショップと聞いて参加するのをやめたのかな、と思いました。


現在アリオスではかえっこバザールとちょっと違いますが

おもちゃの交換はない、ワークショップだけのスタイルであそび工房を開催しています。

自分でできることを考えて運営するワークショップはかえっこバザールと同じ。

ワークショップをするのに年齢制限はありません。

幼稚園児もスタッフです。小学生の子ども店長も活躍しています。


かえっこバザールの時もそうでしたが

自分でワークショップを考えて、必要な準備をして当日を迎える。

これってすごく高度なことだと思います。

まず「何をするか」を考える。そこが一番ハードルが高いんじゃないのかな。


それから、子どもたちに「直接体験」をさせたいと思ったのは

見ているのとやってみるのとでは全然違うから。

のこぎりで木を切ったとき。

見ているとすごく簡単そうなんだけれど、やってみるとすっごく大変。

力の入れ方も難しいし、自分で思ったように全然できない。

そのギャップに驚いたし、だから直接体験って大事なんだな、と思いました。


あそび工房も同じようなところがあります。

お客さんがきたら接客はこうしてああして、頭の中でシミュレーションするのだけれど

実際の接客はまったく別物なんですよね。

まったく予想していなかったことも起こったり。

大変は大変なんだけれども、そういうときにどう臨機応変に対応するか。

人とのやり取りをしながらいろんなことを考えるのもすごく大事だし。

そういうことを実際に子どものうちに体験できるって私はすごいと思います。


夢みる小学校」を観て、「何か子どもたちとやりたい」そう思う親御さんがいらしたら

あそび工房で何かやってみませんか?って提案したいな。


ちなみにこんな偉そうなことを並べた私(言い出しっぺなのであそび工房代表です)ではありますが

私や我が家の子どもたちはクラフト系は苦手で(子どもたちもお店をだしたこともありましたが)

現在、私はあそび工房の広報部員だと思って活動していますし

お店屋さんを出さなくてもやれることは沢山あるし、体験できることもあります。


私は参加する側だけじゃなく、スタッフ側(いつもと反対側の立場)も

ぜひ体験して欲しいと思います。

参加する方からすると、あそび工房で遊ぶのはほんのひと時のことですが

スタッフ側からすると、そのちょっとの時間のために長い時間をかけて準備をする。

もしかしたら企画の内容を考えるところに一番時間がかかるかもしれません。

そして終わったら片付けして反省会をする。

ほんのひと時のことなのに、スタッフになるとこんなに沢山のことをしているんだ!!

そういうことを感じて欲しい。

立場が変わると苦労を知ったり、見えることや考え方もぐっと変わると思うんですよね。

私はそういうことも体験して欲しいなと思っています。


その3につづく

0 件のコメント:

コメントを投稿