アリオスの「観劇のユニバーサルデザインはじめます」宣言。
そして記念すべき最初の作品はパントマイムの作品でした。
パントマイムはのんぴーさんのパフォーマンスを見たくらい。
パントマイムの演劇ってどんなだろう?
私の周りには聞こえにくい、聞こえない人がいます。
妹の義両親、友人のお姉さん、知り合いのお孫さん、仕事で関わっているお子さん
きこえサークル“もいもい”のスタッフ。
そして私が主人と話していた時に主人がポツリと言った「誰も置き去りにしない社会には程遠いね」
という言葉。
私はそれまでSDGs(持続可能な開発目標)のことは知っていても
恥ずかしながら内容までは全然分かっておらず
SDGsでは普遍的な目標として「誰も置き去りにしない」という目標を掲げているのです。
「誰も置き去りにしない社会」という言葉は強烈に私の耳に残りました。
社会は大多数の人に向けてデザインされていて、それは仕方のないことだとは思いますが
ユニバーサルデザインの演劇なら、私の知っている聞こえにくい人たちは楽しめるだろうか?
そう思って今回の演劇を視察することにしました。
どんなかんじかなあという絵本があります。
目が見えない友達や耳の聞こえない友達、両親を亡くした友達の気持ちになって
主人公は「どんなかんじかなぁ」と考えます。
だから私も「耳が聞こえない人がこの演劇を鑑賞したらどんなかんじかなあ」と思いながら
鑑賞しました。
舞台上にはテーブルと椅子にもなる箱が二つあるだけ。
セリフは一切ありません。
役者の身体の動きを見て話がどう進行しているのかを知り
それゆえ役者の一挙手一投足を見逃すまいと舞台上に全神経を集中させます。
ほとんどの舞台セットも大道具もない中で(本当にときどき小道具が登場するだけ)
役者は身体を使って物語を表現し、私は想像力を働かせてそこにはないものを見ます。
私は落語はよく分からないけれど、でもその辺りは落語に似ているのかな?
今までどれだけ言葉(セリフ)に自分が頼ってきたのかを知りました。
かえって言葉があることで逆に想像する機会が減っていたのかもしれません。
照明の当て方も重要で、内容をさらに盛り上げていました。
そして劇は終了。セリフがなくても十分楽しめました。
いろんな人と一緒に楽しめるバリアフリーな演劇。
次は聞こえにくい友人を誘ってみたいと思いました。
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