2015年6月30日火曜日

詩集 子どもたちの遺言

大好きな詩人、谷川俊太郎さんの詩集。

谷川さんは私よりもずっとおじいさんなのに
どうしてあんなに赤ちゃんの気持ちとか子どもの気持ちとか
大人の一歩手前の子ども達の気持ちとか
手に取るように分かるんだろう。

そして田淵章三さんの写真と谷川さんの言葉がぴったりとあっていて
これまたビックリ。



生まれたよ ぼく
やっとここにやってきた
まだ眼は開いてないけど
まだ耳も聞こえてないけど
ぼくは知ってる

ここがどんなにすばらしいところか
だから邪魔しないでください
ぼくが笑うのを ぼくが泣くのを
ぼくが誰かを好きになるのを
ぼくが幸せになるのを

いつかぼくが
ここから出ていくときのために
いまからぼくは遺言する
山はいつまでも高くそびえていてほしい
海はいつまでも深くたたえていてほしい
空はいつまでも青く澄んでいてほしい
そして人はここにやってきた日のことを
忘れずにいてほしい


子どもたちの遺言

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