2016年10月2日日曜日

アフタフ・バーバン 北崎さんを迎えての講演会 その2

北崎さんのお話を聞いて思ったこと。

私も今まであまり自分のしてきたことを考えたことはなかったですが、言われてみれば「生きること」や現実は「めんどくさい」ことだらけなのかも。

学生時代、好きだった銀色夏生さんの詩を思い出しました。

アドレスブックを何度もめくって
ため息を何度も落とした
「気狂いピエロ」を見に
いこうよというひとことが
どうしてこんなに
むずかしいのだろうと思った。

あの頃は「映画を見に行こう」って誘うのだって電話か、直接話をしなければいけなかった。だからこの詩にはすごく共感しました。今だったらメールやLINEでやりとりするのかな?送信ボタンを押すときや、返事が来るまでのドキドキは昔も今も変わらないのかな。
北崎さんの話を聞いて思ったのは、私が「結婚している人って無条件でエライ!!」て思ったこととつながっているかな、と。結婚していれば相手にあわせたり譲歩したり、相手のことを思いやったりするわけで、我が子はある程度は親にあわせてくれたり、言うことを聞いてくれりするけれど、配偶者は大人な分、そうはいかない。
だから「結婚している人はそれを毎日しているから、結婚している人ってエライ!」って思ったことがあったのですが、まさに「現実はめんどくさい」ことの例なのかな、と。もちろん、結婚生活だってめんどくさいことばかりではないし、楽しいことも嬉しいこともいっぱいあるから、だからやっていけるのだと思います。

北崎さんの話の中で特に印象に残っているのは「スマートフォンは叱ってくれないドラえもん」だと言ったあるお母さんの話と、「人工知能に恋する中国人の話」、ラストの「18歳までは生きて欲しい」という話。
叱ってくれないドラえもん。それは何でも言うことを聞いてくれるロボット。そして星新一さんの、ロボットが出てきてちょっと辛口な終わり方をするお話を思い出して背中がゾゾーッとしました。

「人工知能に恋する話」は自分のすることにイエスしか言わない相手ならどんなに楽だろうと思います。恥ずかしい思いをすることもないだろうし。でもそれでいいんだろうか?それに慣れてしまったら生身の相手との恋愛なんてめんどうになってしまわないか?

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