2011年8月号のこどもたっちのコラムです。
私は子どもの通う小学校で月に一度、読み聞かせをしています。七夕の頃に必ず低学年のクラスで読む絵本がこれです。作者が「おこだでませんように」と実際に子どもが書いた短冊を見て思いついた話だそうです。きっと「おこられませんように」と書きたかったんでしょうね。
1年生の主人公は家でも学校でも怒られてばかり。一生懸命したことが裏目に出てしまう。本当は「ええこやね」って言われたい。ほめてもらいたい。そして主人公が習いたてのひらがなで一生懸命書いた七夕の短冊のお願いは「おこだでませんように」。それを見た先生はほめてくれて、お母さんは抱きしめてくれて、僕はお願いがかなった!!と喜ぶお話です。私がこれを初めて読んだとき、ぼろぼろ涙がこぼれました。こんな風に愛されたかった、という子どもの私と、私はちゃんと子ども達を愛せているのだろうか、という大人の私、二人の私が心の中で声をおんおんあげて泣いたのです。読み聞かせに行った時は泣かないように、泣かないように、と思いながら子ども達を前に一生懸命読んでいます。七夕の季節にお子さんとぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
おこだでませんように |
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