2025年3月10日月曜日

ザ・バンドネオン・ヒストリー 音絵巻

先日、バンドネオンのトークコンサートに行ってきました。


会場はほとんど満員で、私と同世代か上の世代の人が多かったかな。
若い人もちらほら見かけたけど。
中には着物姿の方も何人かいらして、この時間のために素敵な着物を準備して出かけるっていうのも
なんかカッコいいな(私は仕事帰りに直行だったけど)と思いました。


前半は朗読の語りで演奏を交えながらバンドネオンの歴史を紐解きました。
私の大好きなサティのジムノペディのバンドネオンバージョン。
ピアノの演奏もいいけどバンドネオンの憂いのある感じで演奏するのもまたいい‼
ボタンを押すときのカタカタという音や
ジャバラが息継ぎをするみたいに「ふーっ」と音を立てるところなども聴けてよかった。
まるで人間が息継ぎしているみたい。
(演奏しているご本人も息継ぎしていることもあるからジャバラだけじゃないそうだけど)
子どもたちがピアノを習っていた時、コンクールの講評だったかな
管楽器だったら息継ぎをするけれど、ピアノは息継ぎしなくても一息で弾けてしまう。
だけれどピアノであっても息継ぎをして演奏するんですよ、って
そんなことを話していた先生がいたっけ。


後半は作曲家の加藤さんのピアノとバンドネオンの演奏とトーク。
加藤さんは以前におでかけアリオスを見学して、すごく話が面白い方で
曲も生徒たちのリクエストに応じて即興で演奏してすごいなぁってびっくりしたので
とても楽しみにしていました。
バンドネオンには金属のリードが入っていて、空気を送り込んで音を出していることや
一気に楽器の中の空気を抜くボタンもあること
音を出すボタンは音階が全然関係なく配列がぐちゃぐちゃで
しかも左手側と右手側でも配列が異なるし、ジャバラをのばすときと押すときと
同じボタンなのにジャバラの出し引きで異なる音が出るボタンと、音が変わらないボタンがあって
いやもうそんなこと覚えるのだけでも大変‼と思うのに
ご本人はそれよりもジャバラをのばしたり押したりしながらも均一な演奏をしないといけない
そちらの方が大変とのこと。日本人は小柄だから余計に大変なんだろうな。
演奏中、音を大きくしすぎて(音を送り出す)空気がなくなってしまう
そういうハプニングが起こることもあるなど
トークがあったおかげで演奏中の裏話や楽器のことも知ることができました。


アンコールで演奏されたピアソラの「タンティ・アンニ・プリマ
(通称ピアソラのアヴェ·マリア)は人がせつせつと歌を歌い上げているようでした。
締めの曲はピアソラの「リベルタンゴ
やっぱりバンドネオンといったらこの曲!!そしてこの曲を生で聴けるなんて♪
バンドネオンは恋する楽器。いいなぁと思っていたけれど
まさか生の演奏を聴けるなんて、ホントに貴重な嬉しい機会でした。

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