指月の喩(たとえ)
「指月の喩(たとえ)」とは禅の経典にある問答の中の言葉です。
言葉というのは発したかぎりは言葉(指)にすぎないけれど、本来、言葉が伝えようとしているのは、その先にあるもの(月)こそであり、それが何より大事なのだ。そんなことを言っています。
この喩は、どちらがどうあるべき、というよりも、伝える側にも、月がどのようであるか相手に伝わるように言葉を使うことが大切であるし、きく側は、指(言葉)の先に何があるのか、そのことに心をかけてみなさい。という訓えと、解釈しています。
「ひとは対人が指さすと、その指先ばかりみて、指の先その向こうにある月を視やしない。けれど相手が見てほしいのは指先なんかじゃなくて、あの月なんだよ。」
自分の中の常識をちょっと下におろして、ほんの少し心を遣うだけで、もしかしたら、今まで気がつかなかった月の美しさに、出逢えるのかもしれませんね。
花以想の記 20170402 Facebookページより
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