2013年11月号のたっちコラムです。
名前は祈り
名前は祈り
名前はその人のためだけに
用意された美しい祈り
若き日の父母が
子に込めた願い
幼きころ 毎日、毎日
数え切れないほどの
美しい祈りを授かった
祈りは身体の一部に変わり
その人となった
だから 心を込めて呼びかけたい
美しい祈りを
毛里 武 作
この詩をあるメルマガで紹介され、この詩が収められている詩集「親から子へ伝えたい17の詩」をすぐに買い求めました。どれもが素敵な詩であるのと、詩集の中にちりばめられた世界中の子どもたちの絵『「たからもの」ってなんですか』がまた素晴らしくとても気に入りました。私が「名前は祈り」の詩が出てくるのを楽しみにページをめくっていた時、「おかあさん、ぼくが生まれてごめんなさい」の詩が目に飛び込んできました。山田君は脳性マヒという障害を持って生まれてきました。周囲の冷たい視線に「おかあさん ぼくが生まれてごめんなさい」そして母も「私の息子よ ゆるしてね」と、互いを思いやる気持ちと相手の優しさ、美しさに「ありがとう」という言葉が綴られていて、その愛に溢れるやり取りに目頭が熱くなりました。そして「名前は祈り」の詩が詩集の最後を締めくくります。我が子が自分の元にやってきた頃のことが思い出され、どうして自分のところを選んでやって来てくれたのかがなんとなく分かるような気がして、涙が止まりませんでした。親から子に伝えたい一冊です。
皇太子さまが記者会見で朗読された、ドロシー・ロー・ノルト作「親は子の鏡」。ドラマ
「金八先生」の中で流れた、谷川俊太郎作「生きる」と長田弘作「世界は一冊の本」。
子ども達へ伝えたい、心動かされる17編の詩を収録。市立図書館にも蔵書があります。
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