でもインターネットから注文してクレジットカード決済でないと買うことができない。
普通の窓口でも予約、購入ができたらいいのに、と思いながら
仕方なく会員登録をしてインターネット経由でチケットを購入した。
渥美清さんと山田洋次監督の話を思い出した。
「先日、有楽町に映画の試写を見に行ったのです。電車の切符を買おうとしたら、どのボタンを押していいかわからない。それで後ろの大学生がやってくれたのですが、その時、私はつらい思いをしました。一つは、その大学生から愛情ではなく、苛立ちのようのなものを感じたからです。もう一つは、東京で生まれ育ったわたしが、切符の買い方もわからなくなってしまったからです」
科学技術の発達は人を幸福にするためのものなのに、使い方をマスターしないと置いてきぼりにされ、生きていけず、祝福できる形のものばかりではありません。日常生活まで異常なテンポで変えていく悲しみを渥美さんのはなしから受け取り、印象に残っています。
映画を作るということは観客の思いに応えるということ 映画監督 山田洋次
日々の新聞 200号 6/30発行 より
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