いわきアリオスから毎週金曜日の午後に配信されるメールマガジン。
メールの最後には毎回、【アリマガ・エッセイ】が掲載されています。
当初は支配人が担当していて楽しみにしていたのですが
途中から執筆を交替し女性二人のスタッフが映画の話と本の話を毎週交互に担当しています。
これもまた面白いので毎週、楽しみにしています。
今週は本の話、中国の作家ダイ・シージェの
『バルザックと小さな中国のお針子』の紹介でした。
1960年代、文化大革命に揺れる中国。
思想を厳格に統制された暮らしの中、本を読むことの、知識を得ることの
みずみずしい喜びが描かれているお話だそうです。
私は昔読んだ小説を思い出しました。
文字がまだなかった時代。
言葉は発した途端、消えていきました。
でも文字は……。
愛しい人への思いも、文字にすれば永遠に残すことができる。
遠く離れた人にも伝えることができる。
文字のなかった時代に生きてきた者にとって
文字の発明はどれほど画期的で素晴らしいものだったか。
文字が身近に、当たり前にある私にとって
文字が読み書きできることが実はどんなに素晴らしいことなのかを教えてくれました。
『バルザックと小さな中国のお針子』で語られる世界も
本を読むことが禁止される中で
それでもなお隠れながらもむさぼるようにして本を読む。
新しい知識がざーっと心の中に流れ込むのは
砂漠の中に突如あらわれた泉が一瞬にして喉の渇きを潤してくれたように
ガサガサに渇いた心をいっぺんに満たしてくれただろうと。
本。そこに書いてある文字は、見た目は平面だけれど
それを読んだ人の頭の中には壮大な世界が広がって
様々なことを思うし、考えるし、その行為があるからこそ
人間が人間らしく生きていけるのかな、と。
アリマガエッセイを読んで私も思いをめぐらせました。
残念ながらバックナンバーは公開されていないのだけれど登録はこちらから。
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