2020年6月9日火曜日

加古さんと「遊び」


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#加古里子 さんの本『#だるまちゃんと楽しむ日本の子どものあそび読本 』(#福音館書店 )です。「草花や木の実のあそび」「いろいろ工作のあそび」など、家の中でも外でも楽しめる遊びがたくさん紹介されています。 加古さんと「遊び」といえば…「#母の友 」では、ご生前最後となってしまった2017年4月号掲載のインタビューを折に触れて思い出します。 現在入手不能の号ですし(母の友のバックナンバー保持期間は刊行から1年間です)少し長めに引用させていただきます。 * 加古さん「ぼくが生まれたのはもう九十年も前のことですが、この九十年間で世の中は果たしてよくなったのか」 「科学は進歩していろいろと便利になりました。しかし、いまだに地球上で紛争、戦争はなくなっていません。貧困や飢餓もそうですな。しかも最近は経済ばかりが優先されて、富める者が貧しき者を圧迫する。これが社会性のある動物のすることかな、と思うのです」 「将来、再び大きな戦争が起きたとき、人類は、いや地球は持ちこたえられるのでしょうか」 「未来の地球を守れるかどうか。もしかしたら、人間はそのために、今現在も進化を続けているのではないか、とぼくは思うんです。その幼少期の生活に絶対に必要なことが遊びではないか、と」 「遊ぶことで子どもは成長し自立した人間になる。遊びという、自分の考えや判断で行う行為の中で、失敗や過ちを多く重ねます。それがいいのです。自分でやったことで、失敗したら『あちゃあ、ここで間違った。次は気をつけよう』と思います。そして失敗を重ねることで、どんどん経験が増えていく。そうした貴重な体験が幼いときにできるのは遊びだけではありませんか」 「大人の役割は、子どもが存分に、遊び、失敗できる環境を整えてやることだと思います。それは公園の整備や、自然の保護といった外部環境を整えるだけでなくて、精神的な環境と申しますかな、子どもが今、遊んでてもいいんだ、と思えるような雰囲気を作っておくことが大事なんだと思います」 「幼い頃の遊びの体験は、その人の根幹となっていきます。つまり、子ども時代の遊びの積み重ねが、社会性を持った生き物、人間を育てていく。ひいては人間のさらなる進化にもつながるんではないか。ぼくは、そんなふうに考えているのです」 人類は今も進化中。 加古さんの考え方、いいなあと思います。 もしかしたら、これから90年たって、22世紀になっても、社会や人間はそんなに大きくは変わっていないかもしれない。ときに、え、そんなことが? という悲しいことも起きてしまうかもしれない。でも、それでも、人類は前に進んでいく。多少であっても、前よりはよい社会に向けて。そのために今、我らにできることも、きっと、なにか、あるはず? 大河の一滴かもしれないけれど、その一滴が無数に集まって大河はできているわけで。加古さんの絵本『かわ』も思い出しつつ そうですよね、先生。 @hahanotomo_magazine

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