住所を見ると“四倉”なので海の近くなのかなってずっと思っていました。
“天空の里”というので海が見える高台を想像していたのですが
ナビに従って車を走らせると石森山フラワーセンターの奥
なんと絹谷富士を通り過ぎて行くではありませんか。
絹谷富士に行くたび、この道の先はどこにつながっているんだろう?と気になりながら
でもちょっと道が細いのでその先に行くのは少し勇気が要って。
やがてぱっと視界が開けてきてゆっくり坂を下って行くと市街地が見えてきます。
ホッとすると同時に“天空の里”と呼ばれるのが分かるような気がしました。
眺めのよい高台にあるからなんですね。
入り口には沢山のお花がありました。
中に入って代表の福島さんにお話を伺いました。
福島さんは東京出身とFacebookのプロフィールに書かれているので
どうしていわきにいらっしゃったのかと伺うと
結婚して3年目にお義父さまが大病を患ったことで奥様の実家に戻られたそうです。
当時は農業を継ごうとは思っていなかったこと
それまで奥様のご実家があるいわきには何度か訪れていたこともあり
いわきに引っ越しをすることに抵抗はなかったそうです。
サラリーマン生活を経て自営業を営んでいたそうですが
60歳を迎える前に住まいの地区の方から土地の管理を頼まれたそうです。
というのは30年前はこの辺りは一面に果樹園が広がっていました。
桃、梅、柿、いちじく、プラムなど国の補助を受けて栽培していました。
果樹栽培をしていた親世代でしたが生活様式が激変し
子ども世代になると大学進学から公務員になるコースがもてはやされました。
最盛期の昭和10年はこの辺りの集落では100人の人たちが自給自足で生活していましたが
だんだんと外でお金を稼いでくる生活スタイルへと変わっていきました。
天空の里は10000坪ほどありますが福島さんの土地は2割くらいで
ほとんどが近隣の方から耕作放棄地の管理をお願いされたそうです。
荒れ地を開墾して元の姿に戻し、次世代に渡したい。
健康でここに来たい人は誰でも受け入れる。
先祖代々農地として守ってきた土地を農業をやりたい人と結びつける
ここはそういうところだそうです。
また農業で暮らしをたてたい人はサポートしてくださるそうです。
農地を持っている人は維持できずに、反対に持っていない人のほうが農業をやりたい
そんな傾向があるのではないか、とのことでした。
自分の家の食料自給率を10%目指してアップしたら日本の農業は豊かになるのではないか
と考えているそうです。
一定の面積で作りたいものを作って道の駅で販売している人
お手伝いをしたい人
EM菌をやりたい人
自然農法をやっている人
いろんな人がいるそうです。
目標は「汚れない大地を次世代に残したい」ことなので
除草剤や殺菌剤を使う慣行農法ではなく化学肥料は少し使うのみで農薬や除草剤を使わない
そういう農法をすることが条件だそうです。
40~50年前と見える風景は変わらないけれど
目に見えない小さいもの(虫や微生物や虫など)は一変しているだろうなあ、と。
東日本大震災での原発事故でいろいろなことに気付いた、と福島さん。
安全神話を信じ、自分も原発を推進していた。
でも原発事故で環境が一番大事だということに気付きました。
それでオーガニックコットンを始めることにしたそうです。
震災後は都会(東京埼玉神奈川千葉など)からボランティアの方が大勢いらして
昨年はのべ2千人が訪れました。市内からの方はそのうち18%。
市内だと遠いと田人や勿来から、金山や泉など。
平地区の方は近いですが少ないかな、とのこと。
今は集落の活性化活動としてオーガニックコットンを中心に行っているそうです。
いわき市の人まち未来創造支援事業の助成をいただいたり県も関わって活動しています。
福島さんは儲けるために活動しているのではなく
ここでできたものは手伝ってくれた人みんなで分かち合う、というスタンスで活動しています。
まずは自分の家の自給率を上げ、余ったら他人にお裾分けする。
それでも余ったら販売するのだそうです。
“天空の里”は口コミだったりFacebookをご覧になった方がいらっしゃるそうです。
農業に興味がある方だけでなく
自然の里山から元気なパワーをもらいたい、そんな方もぜひ。お散歩するのもいいと思います。
気になる方はぜひ足を運んで見てくださいね。
オーガニックコットン栽培の方法、手作りのしおりも販売されていました。
これは何をするのかな?ローラーの間に挟んで平べったくするのかな?
これは織機!!かな?
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