震災後の頃に読んだ「谷川俊太郎質問箱」のある質問を思い出したので今回はそれを紹介します。私の大好きな詩人、谷川さんが『ほぼ日刊イトイ新聞』で読者の皆さんから届いたいろんな質問に答え、それが一冊の本になりました。その中に私が忘れられない質問がありました。「どうしてにんげんは死ぬの?死ぬのはいやだよ」という小さな女の子の問いです。谷川さんの回答の全文はぜひ本で読んでくださいね。谷川さんは質問した子のお母さんに語りかけるのです。言葉での質問に言葉だけで答える必要ないんだよ、ココロもカラダも使って答えなくちゃね、って。もし自分がお母さんなら「お母さんだって死ぬのはいやだよ」って子どもを抱きしめて一緒に泣いて、そのあとは子どもと一緒にお茶する、というのです。私はすごいなぁと思いました。谷川さんは詩人であるけれど哲学者でもあるからすべて言葉で解決しようとはしないんだなぁって。この質問から、子どもの前では大人は大人らしくしていなくてはと思っていた私に、大人だって弱い部分があると子どもに見せてもいい、心には心で寄り添うことでしか解決できないことがあるんだ、と大事なことを教えてもらいました。
ほぼ日刊イトイ新聞のWebサイト(谷川俊太郎質問箱 2006年夏休み編 質問6)でも
こちらの質問に対する谷川さんの回答を読むことができます。
『谷川俊太郎質問箱』には「ええ、こんな質問?!」と思うようなものもあって
お腹を抱えて笑いました。おすすめです。
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