いわき市に住民票がある4か月、10か月、1歳6か月、3歳のお子さんは「乳幼児健康診査」(乳幼児健診)を受診することになっています。我が家の子どもたちもそれぞれお世話になりました。市からお知らせが来て「行かないといけないんだな」と思って、ただなんとなく子どもを連れて受診していました。
今回、「乳幼児健康診査」を担当している「いわき市こどもみらい部こども家庭課母子保健係」のスタッフからお話を伺いました。乳幼児健診ではきめ細やかなフォローをされてることが分かり、また乳幼児健診以外にも親子を応援するさまざまな事業が用意されていることを知りました。私は今まで市内のさまざまな“子育て応援団”を紹介してきましたが、実は“大きな大きな子育て応援団”がこんなに身近なところにいたことに初めて気づきました。
《会場》
乳幼児健診の会場と日程は住民票のある地区によって変わります。勿来や田人地区に住民票のある方は勿来市民会館、小名浜地区は1歳6か月児健診と3歳児健診の会場は小名浜市民会館になりますが、4か月と10か月の乳幼児健診と、その他の地域に住民票のある方は内郷高坂町にある総合保健福祉センターで受診します。
以前は1回の健診は40名程度の受診者がいましたが、コロナ感染症の影響で現在は1回の受診者は35名を越えないようにしているそうです。いろいろと工夫されているんですね。
市内の大半のお子さんは保健福祉センターで受診することになります。
診察も各個室で行われるので人の目を気にすることなく相談ができるという利点があります。
《集団健診のメリット》
乳幼児健診は同じ月齢のお子さんを一度に集めて診察を行う「集団健診」のスタイルで行われています。
スタッフは「子育て世帯の親御さんやお子さんと出会い、コミュニケーションできる場」として乳幼児健診の場をとても大事にしているそうです。地区のスタッフが毎回担当するので「あのお母さんの表情、明るくなったね」なんてスタッフ間で話になることも。
集団健診では同じ月齢のお子さんが集まる貴重な機会ですので、受診をされる際は待ち時間の間など会場を見まわしてみてください。ほかのお子さんの様子などを見て「みんな同じだな」と安心できるのではないでしょうか。
《スペシャリストがお待ちしています》
乳幼児健診では専門家(スペシャリスト)がお待ちしています。
●医師 内科の診察
●保健師 問診、医師の診察の介助、育児相談
●看護師 問診、お子さんの身長や体重の計測
●栄養士 栄養相談
●歯科医 歯科診察(1歳6か月と3歳児健診のみ)
●歯科衛生士 歯科指導、希望者にフッ素塗布
●心理士 お子さんの発達の相談や母さんと子どもの心のケアを担当(1歳6か月と3歳児健診のみ。県の心のケア事業により派遣、コロナの状況により不在の場合も有)
《乳幼児健診問診票》
妊娠届を提出すると母子手帳とともに「乳幼児健診問診票綴」が配布されます。こちらに乳幼児健診の問診票や検査キットが綴られており、乳幼児健診の際には事前にお子さんの状況を記入し、健診会場に持参することになります。
私もそういえば、と遠い昔を思い出しました。乳幼児健診の少し前になると子どもの状況を観察し、少しずついろいろな項目を記入しました。気になることがあればこの時にメモしておくと乳幼児健診を受診した際にスムーズに相談できますね。子どもが幼かった頃はほんのちょっとした変化があると「病気かな?大丈夫かな?」と私はよく心配になりました。
子育てのしにくさの裏にはお子さんの発達障害がある場合もあり、乳幼児健診を受診することで早期発見につながります。「こういう風にすると子育てしやすいですよ」というアドバイスをもらえます。
《健診の流れ》
4か月、10か月健診
4か月健診→以前は小集団で栄養指導していたそうですが、現在はコロナの影響で動画を見るスタイルになっているそうです。希望の方には個別に栄養士が相談を受けています。
10か月健診→希望者には栄養の個別相談
1歳6か月健診、3歳児健診
問診
計測
内科診察
歯科診察・希望者のみフッ素塗布
歯科の個別指導
育児指導
必要な方のみ栄養指導
必要な方のみ心理指導
※3歳児健診のみ目の屈折検査もあります
《判定》
何も異常がない場合は終了になりますが、お子さんの状況により病院での受診をすすめられたり経過観察の場合もあります。発育・発達で心配なことがあれば健診でアドバイスがもらえますよ。よりよい方法へアプローチすることができます。
経過観察の場合は状況にあわせて確認の方法をお知らせいただけるそうです。また普段の育児で心配なことがあれば各地区ごとで毎月行われている「母子健康相談」(「保健のしおり」を参照)をご利用ください。「母子健康相談」では身体測定のほか、お子さんの発育や発達、子育ての悩みや不安の相談を行っています。
《健診後のフォロー》
乳幼児健診が終わった後は毎回、担当したスタッフ間で情報共有(カンファレンス)をし、その後それぞれの地区の保健福祉センターへ申し送りをします。私は乳幼児健診が終わったらそれで終わりかと思っていましたが、そうやって引き続き各地区で子育て世帯を見守っているんですね。
保健福祉センターには専用のカンファレンス室があります。
《未受診の方へのフォロー》
「お知らせが来たけれどその日は行けない」、または「行けなかった……」そんな時も大丈夫。スタッフが丁寧にフォローしているので、遠慮なく各地区の保健福祉センターへ連絡してくださいね。我が家も末っ子がとびひになって他地区の乳幼児健診の日に受診したことがありました。
《不安があって「検診に行くのが怖いな、行くのがイヤだな」と思う方は》
子育てがつらい、どんな風に子育てしていいか分からない、そんな悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。スタッフは「前向きに子育てをするお手伝いがしたい」「家庭をトータルで支えたい」と思っています。
《まとめ》
以前は実家や協力してくれる人、地域の人、ママ同士のつながりで解決できていたことが、最近は家族や周囲との関りが薄いためにインターネットで検索することも増えました。ネットでの検索は便利ですがちょっとしたひと言で不安が増大することもあります。ひとりで悩まずに乳幼児健診の際にぜひ専門家に質問したり相談してみませんか?その場で解決できることもありますよ。
《活用しよう》
今回は「乳幼児健康診査」について詳しくお話を伺いましたが、いわき市では乳幼児健診だけでなく妊娠してから出産、幼児期から大人になるまで、さまざまな事業(マタニティサロン、授乳相談、歯ピカリ教室、発達専門相談ほか)で子育て家庭を応援していることが分かりました。いわき市は“大きな大きな子育て応援団”。どんな事業があるかはこちらをご覧くださいね。ぜひ活用してください。
●いわき おやCOCO応援プラン(母子手帳とともに配布)
利用できる保健事業や健診、手続きのほか、子育て情報など
●いわき市こどもみらいBOOK(各地区保健福祉センターで配布)
●保健のしおり(回覧板または市役所、各支所にて配布)
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