2017年6月19日月曜日

義母の故郷 くらし随想8

  主人の実家に泊まりに行くといつも夕飯の後は義母とお茶を飲みながらいろんな話をするのが常でした。義母は両親や兄妹、甥や姪の話、自分が小さかった頃の話、友人の話や主人が小さかった頃の話をよくしてくれました。

 3年前の夏、義母の生まれ育った町を見に行こう、と思い立ちました。いつもは話に聞いて想像するだけでしたが子ども達と一緒にこの目で見てみたい、と思ったのです。そしてかねてより体調のすぐれなかった義母の病気が分かったのは旅行の前日でした。

 伯父達や叔母には会う約束をしていました。会うのは私たちの結婚式以来。子ども達のことは義母からよく聞いているそうで、とても喜んでくれました。義母の話によく登場する主人のいとこ達にも会うことができ、同窓会のようでした。

義母の生まれた町は平家物語にも登場する歴史ある町だと初めて知りました。義母が住んでいた頃とはだいぶ様変わりしたと、今でも実家近くに住む伯父が教えてくれましたが、義母に見せるため当時と変わらない風景をいくつか写真に収めて帰りました。

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