2017年3月31日金曜日

言葉のこと

大学の時に勉強した言葉のこと。
言葉は意思伝達の道具だと思っていたけれど言葉の働きはそれだけではない。
言葉は人間の思考や認識にも大きな影響を与えている、ということ。

失語症患者に濃い青と薄い青、濃い赤と薄い赤の4枚のカードを提示し
これらをバラバラに混ぜ、これを二つのグループに分ける実験をした。
健常者なら青と赤のグループにすぐに分けられる。
なぜなら青は青、赤は赤という概念が頭の中にあるから。
でも失語症患者は二つに分けることはできない。
機械で測定するとどれもみな違うルクス(明るさ)だから
みんな別々の色だと認識するのだそうだ。

そしてバベルの塔の話
世界には昔、一つの言語しかなかった。
だから世界の人々はコミュニケーションをすることが容易だった。
その頃、人間が天に届くようにとバベルの塔を高く積み上げていたがそれが神の逆鱗に触れ
罰としてそれまで一つだった言語を取り上げ人間に異なる言葉を与えた。
それまで自由にコミュニケーションをとっていたのに
言葉が異なることで意思疎通が容易にできなくなってしまった。
神の怒りに触れたのなら天災が起きてもおかしくないのに共通の言葉を取り上げたなんて
言葉とはそんなに大事なのかとその時は驚きでしたが
言葉を分断されたことはむしろ最大の罰だと分かりました。

言葉って面白い、と思ったきっかけはここにあります。

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