2016年11月18日金曜日

“ダメな子”とか、“わるい子”なんて子どもは、ひとりだっていないのです。

“ダメな子”とか、“わるい子”なんて子どもは、ひとりだっていないのです。もし、そんなレッテルのついた子どもがいるとしたら、それはもう、「その子たちをそんなふうに見ることしかできない大人たちの精神が貧しいのだ」ときっぱり言うことができるとおもいます。
一見、大人の目から見てダメに見える子どもの中にも、大人に眼力がないために埋もれたままになっている何かが必ずあるはずです。ひとりひとりの子どもたちの、内部に眠っている、宝のような何かに届く大人の眼差しがいま、求められているのではないでしょうか。
子どもたちは他者を傷つけ、自分たちも満身創痍になりながら、救いを求めているのだと思われてなりません。その叫び声は、何だか地球の悲鳴と重なって聞こえてくるような気さえしています。子どもたちが、大きな夢を、しっかりと地球の大地を踏みしめて、宇宙へとはばたかせることができるように、ぼくたち大人は力をふりしぼらなければなりません。 


手塚治虫

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