2020年7月14日火曜日

かなりあ 西条八十


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- 歌を忘れたカナリアは 後ろの山に棄てましょか いえいえ それはかわいそう 歌を忘れたカナリアは 背戸の小薮に埋けましょか いえいえ それはなりませぬ 歌を忘れたカナリアは 柳の鞭でぶちましょか いえいえ それはかわいそう 歌を忘れたカナリアは 象牙の舟に銀のかい 月夜の海に浮かべれば 忘れた歌を思い出す -かなりあ 作詞: 西条八十 - . 作詞の西条八十は幼い日、 クリスマスに行った夜の教会で . 会堂の中に灯された電灯のうち、 彼の真上の電灯一つだけ ポツンと消えていることに気づきます。 . それは楽しいさえずりの中に 一羽だけ鳴くのを忘れた 小鳥がいるかのよう 「歌を忘れたカナリア」のような 印象を受けたのだそうです。 . 歌を忘れたカナリアも 自分の居場所さえ見つければ きっとまた美しい声で歌い出すのだ。 . ひいては傷つきやすい子供の心もそうだろう。 そんな想いから作られたというこの詩は、 . 創作活動に行き詰まりを感じていた 当時の八十の心境を詩にしたとも言われています。 . 詩を捨てたほうがいいのか、それとも 無理にも詩を作ったほうがいいのか、 . 八十がそうであったように、 . 人はオトナになっても 自由と孤独を行き来しながら生きている。 . 今も昔も、 人はオトナになっても . 自分が弱いのか強いのか わからなくなる。 . どっちをむいて 泣いたらいいんだろう . どこに向かって 叫べばいんだろう . 心の在り方に悩んでいる。 . そうまるで 歌を忘れたカナリアのように。 . けれど歌を忘れたカナリアも . 自分の居場所さえ見つければ ふたたび美しい声で歌い出すの。 . . 居場所とは 自由であり孤独でもあり、 . それはきっと、光です。 . 今日もいちりんあなたにどうぞ。 . ヒマワリ 花言葉「あなたを見つめる」

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