最近、絵本セラピスト協会認定の絵本セラピストになったふじみちゃんに
絵本セラピストや絵本セラピーについてお話を聴きました。
絵本セラピーのこと
絵本セラピーとは“絵本を使って人と人をつなぐ技術”。
毎回、セラピストがテーマを元に選んだ絵本を5冊の絵本を読み聞かせし
参加者は絵本を読んでもらって感じたこと、思い出したことなどを
参加者みんなで共有します。
所要時間は大体1時間程度ですが、絵本の冊数を増やすとロングバージョンになります。
ベテランのセラピストになると自分流にアレンジするそうです。
絵本セラピーの対象は大人(中学生以上)。
大人になって絵本を読んでもらうことがないので新鮮だという感想が多いそうです。
参加者には絵本セラピーでは絵を見てもらう(文字を見ない)ように伝えるそうですが
そうすることで物語のように絵本の世界に入っていけるのだそうです。
絵本は子どものもの、というイメージがありますが、大人が読んでもいいね、という感想も。
月に一度絵本セラピーを開催しており、開催情報はブログやラインでお知らせするそうです。
定員は特にないそうですが、感想を共有するグループが1グループ6人までなので
会場の収容人数の関係でなかなか大人数での開催が出来ないのが悩みだそうです。
絵本セラピーに興味を持ったきっかけは
たまたま岡田達伸さんの「絵本はこころの処方箋」をネットで見かけ
もっと知りたいと思って絵本セラピスト養成について検索したそうです。
4日間(2日間連続して朝から夕方まで講座を受講×2セット)の講座を受講し
試験に合格すると認定証をいただくことができます。
北海道や東京、大阪、福岡で講習会が行われています。
内容は絵本セラピストの基礎知識を2日間、みっちり学びます。
そして課題を与えられて1ヶ月後に後半の講座を受講します。
後半の講座では実技があり、5冊自分で絵本を選んだりグループで選んだりするそうです。
それもクジ引きで当たった相手(相手には知らせません)のために選ぶので
相手に悟られないように、でも必死になって休み時間などを利用して
その方に積極的にコンタクトをとって情報収集をして絵本を選びます。
そして「○○さんために読みます」と1人ずつ読み聞かせするそうです。
だいたいは10人前後の参加者で行われる講座は年齢も20代から年配の人まで様々な年齢層で
東京で受講したせいか関東圏在住の方多く、年配の方が多かったそう。
男女比で言うと圧倒的に女性の方が多いとか。
他のセラピーの勉強をしていて“セラピー”という名前がついているから興味を持った方
保育士さんや先生など「絵本で伝えたい」という方
本屋さんや自宅で家庭文庫をされている方など職業も様々だったそうです。
後半の講座までには実は自分で絵本セラピーを3回開催しないと受講できないそうで
後半の講座を受講できない方、前半の講座から後半の講座まで期間があいてしまった方
などいろいろだそうです。
3回開催するというのは結構ハードルが高いみたいですね。
参加者を募集すること、会場を確保すること、絵本のテーマを決めることなど…
特に会場を確保することが大変だそうで
関東圏にお住まいの方だと、個人の本屋さんが多いので
そういうところにお願いして絵本セラピーを開催させてもらったりするそうですが。
絵本セラピストになっても年会費などはなく、講座受講の参加費のみだそうです。
基本的には大人だけで開催するものだそうですが
ふじみちゃんの講座はお子さんを同伴でもOKだそうです。
ちなみに郡山にも絵本セラピストがいらっしゃるそうで
その方と、夫婦向け、小さい子向け、婚活、男性だけの回
いろんなテーマや対象でやってみたいね、と話しているそうです。
それから小さい子が集まる屋内遊び場などでできたらいいね、なんて話も。
読み聞かせボランティアのこと
ふじみちゃんは自宅近くの小学校で絵本の読み聞かせボランティアをしており
それでもともと絵本に興味がありました。
読み聞かせボランティアは16年前から
2人お子さんがいますが上のお子さんがまだ幼稚園に通っていた頃
ママ友に誘われて始めたそうです。
こちらの小学校は毎月全学年に行うので月に2~3回、読み聞かせがあるそうですが
メンバーが沢山いるのでふじみちゃんが担当するのは月に1回。
読み手は小学校にお子さんが通っているという方よりは
お子さんはすでに小学校を卒業しているというOGの方が多いそうです。
(ちなみに私も学校は違いますが
子どもが通っていた小学校で読み聞かせをしているOGです)
読み聞かせスタッフが多いということなので
どうやってメンバーを増やしているのか聞いたところ
図書整理を希望する(お子さんが在校生である)ママは多いので
図書整理をしているママに読み聞かせの活動へお誘いするとのことでした。
子どもの笑顔を見るのが楽しくて読み聞かせしているんだよね
でも逆に読み聞かせしているのを子どもたちに聞いてもらっている、
実はボランティアしているのは子どもたちの方なのかもね、なんて話にもなりました。
小学校のほか
地域のおばさまたちが活動している絵本の読み聞かせ会のメンバーでもあるので
地域の公立幼稚園で年間5回、地元の図書館の毎月の読み聞かせ会でも読み聞かせしています。
いわきおやこ劇場のこと
ふじみちゃんはいわき親子劇場の会員です。
いわきおやこ劇場では毎月11日、いわきイオンで読み聞かせをしています。
こちらは所属する地区のブロック毎に担当月が決まっているそうです。
最近はミュージックフォレストさんも参加しているので
ミュージックフォレストさんの演奏の後に読み聞かせをしているそうですので
こちらもぜひどうぞ。
ふじみちゃんに、いわきおやこ劇場の楽しみを聞いてみました。
絵本の楽しみは作家の世界観が味わえることにあることにありますが
劇も劇団によって違う、その違いを楽しめることだといいます。
そして、素のままでいていい、安心安全な場所と思えることが
絵本セラピーといわきおやこ劇場の共通点だと。
いわきおやこ劇場には上の子のお子さんが幼稚園の年少クラスに通っていた頃
お子さんが通っていた水泳教室にメンバー募集のポスターが貼ってあって
それで興味を持ったそうです。
市内で開催されるコンサートなどは未就学(園)児はNGだったのに
いわきおやこ劇場はOKだったこと
観劇以外にもいろんな活動をしていたこと
「こんなことやりたいね」を「やっちゃおうか」でやってしまうところもよかったそうです。
いわきおやこ劇場は会員制です。会員制のいいところは会員同士で観るところ。
親戚の集まりみたいな「○○ちゃん来るかな?」と子どもたちも楽しみにしているところ。
ですが震災後は会員が激減しました。
新規の会員さんが減っているそうで、それは全国的な流れだそうです。
子どもが巣立っても大人はそのまま会員なのでほぼOGの集まりかも~と。
働くママが増えていることや単発の子連れでも楽しめるイベントが増えているから
会員制だと集まらないのかもしれないね、とのことでした。
ブログ 絵本でうっかり「世界平和」
ふじみちゃんのブログのタイトルは
岡田達信さんが「絵本でうっかり世界平和」をめざしていることからとったのだそうです。
そしてこの考えはふじみちゃんの心にぴたりとはまり
この言葉がセラピストになるきっかけになったそうです。
戦争、いじめ、虐待。世界中みんな友達なら平和になるかも?
そう思って絵本セラピストを目指したと。
「どうすれば目の前の人を笑顔に出来るか?」
誰かのために絵本を選ぶのは、絵本の力で笑顔あふれる社会になって欲しいから。
岡田達信さんの資料やセラピー仲間の絵本セレクトを元に絵本を読んでみることで
人のために絵本を選ぶ、ということがなんとなく分かってきたそうです。
ただ、本の入れ替えの回転が速いため、本屋さんには新しい本ばかりが多くて
古い本はあまり在庫がなく、手に入れるのが難しいのが難点だそうです。
その点、図書館だと古い本が置いてあるのだそう。
絵本セラピーをしていてどういうところがおもしろいですか?と聞いたところ
「みんなちがって みんないい」ということを参加者と共有するところだそうです。
絵本セラピストになって何度か絵本セラピーを行うことで
みんなちがっていることが当たり前のことと思えるようになったそうです。
私もその話を聞いて「あ、参加してみたい」と思いました。
絵本の読み方、感じ方、絵本を読んで思い出したこと、人それぞれだし
同じ絵本を読んでもらって他の人の頭の中にはどんな世界が広がったのか
私も共有してみたいと思いました。
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