東京在住の熊谷さん。故郷への強い思いからいわき出身者やいわきに縁のある人たちと「いわきフレンズ」を結成しました。
東日本大震災の翌年から音楽とダンスによる講座やコンサート活動がスタートしました。それには「うたの講座」「けんばん楽器の講座」「音楽の隠れ家」の三つのプログラムがあります。
テノール歌手小林大作さんがリードする「うたの講座」では発声の基礎講座や唱歌、オペラを歌うだけでなく、合唱に取り組んでいる子どもたちのために、春には毎年NHK全国学校音楽コンクールの課題曲を取り上げ、みんなで歌います。
「けんばん楽器の講座」では、楽器製作者の山野辺暁彦さんが制作したチェンバロやクラヴィコードといった珍しい古楽器を自由に弾くことができます。講座の最後に行われるコンサートではフランス語で歌を歌ったり、歌にあわせてダンスをしたり、リコーダーやギターなどでアンサンブルをします。コンサートの観覧のみもできます。小さな子どもから大人まで幅広い年代の方が楽しそうに歌って踊る様子は観ている側も自然と笑顔になります。
2015年からは、東京で開催していた「音楽の隠れ家」(講師はチェンバロ・オルガン奏者大塚直哉さん)の講座がいわきで始まりました。音楽の歴史をひもといたり、古楽器の繊細で素朴な音色を楽しむなど、学校ではなかなかできない、少人数だからこそ実現できる講座なので全国から参加者が集まるほど人気があります。
震災当時小学生だった「いわきフレンズ体験工房」に参加していた子どもたちも今年の春、大学に進学しました。嬉しかったことは「いわきフレンズ」の講師陣にアドバイスを受け、音楽の道に進んだ子が何人かいたこと。熊谷さんと知り合った頃、音楽や美術、ダンスなど専門の道を目指す子どもたちの手助けをしたいと話していました。今後もそういった子どもたちの夢の実現に向けて「いわきフレンズ」のみなさんと応援していきたいです。
次回「うたの講座」はいわきアリオスで6月30日と7月1日に開かれます。
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