すごい映画だった。私の知らない子どもたちがスクリーンの中に沢山いた。
その中で二番目にできた法律が児童福祉法。戦争で親を失った子が沢山いたから。
この映画はその戦災孤児が主人公ということで「これは観なきゃ」と思っていた。
でも私の中の「戦災孤児」に対するイメージのはるか上をいく内容だった。
保育士の試験で社会的養護の勉強をしたときも
その境遇にいる子どもたちの現実を知って泣きながら勉強した。
あの時みたいに涙が止まらなかった。
この映画には原作があり
原作の小説もあの時代のことを監督がいろいろ調べて書いたものだと分かった。
戦災孤児について取り上げてもらえたことがとてもよかったと思うし
女性の監督だからこその目線だと思う。
あの女性教師ももし妊娠していなければ……。そして子どもが子どもでいられなかった時代。
それから朝鮮から炭鉱に連れてこられた人たちがどんなに過酷な労働環境だったか
そんな話も描かれていた。
私も時空散走に参加して、日本にそういう歴史があったことを知った。
それから劇中の音楽もとってもよかった。効果的にちりばめられていた。
ピンチの場面で主人公がとっさに歌う子守歌はとても美しかった。
劇中に流れる音楽はミサコのピアノを思い起こさせ、震災の時のことが思い出されて涙があふれた。
砂漠に湧き出た泉のように、音楽はカサカサに乾いた心に潤いをもたらす。
もちろん福祉とは関係なしに十分楽しめる内容だった。
脇を固める役者さんたちもとても豪華で素晴らしかった。
それぞれのキャストにも背負っているものがあり、それが物語に深みをもたらしていた。
上映時間は2時間半だったけれどあっという間だった。