アリオスでキッズルーム・シアター♯26がありました。
キッズルームシアターは小さいお子さんとその保護者を対象としたもので
平日の午前中に行われることが多いのですが
今回はあそび工房と同じ日(土曜日)ということで
ちょっと早めに家を出てあそび工房スタッフ枠でお邪魔させていただきました。
ジェラール・プーレさんはフランスの至宝とよばれる素晴らしい演奏家です。
御年80歳。60年も現役で演奏されているそうです。
第一印象はやさしいおじいさん。
「今日のコンサートはパリや東京でもめったにない、ラッキーなことだよ」と
ニコニコして自己紹介されていました。
小さなキッズルームに演奏者を囲むようにしてお客様が入ります。
土曜日なのでママだけでなくおじいちゃん、おばあちゃん、パパの姿も。
赤ちゃんの姿もありました。
じゅうたんの上でおもちゃで機嫌良くあそぶ子。その横で真剣な眼差しの親御さん達。
ママのひざのうえにいる子、たっちしてニコニコする子。
多少、子どもや赤ちゃんの声がありつつもコンサートは進んでいきます。
(あまりにぎやかになると親御さんが外にお子さんを連れ出したりして)
最初に簡単にそれぞれの楽器の紹介があって
その楽器の音色が分かるようにソロで弾いていきました。
最初は大きなチェロからだんだん小さいサイズの楽器へ。
そうしてみると、ヴァイオリンがすっごくちっちゃく見えて
「あれ、ヴァイオリンってこんなに小さいんだ」とビックリしました。
室内楽の優雅な響きに、まさかここがキッズルームだなんて
コンサートホールで奏でられても不思議ではない演奏がそっくりキッズルームにやってきた
まさにそんなかんじでした。
周りをみるとママのおひざで安心して眠ってしまう子、ニコニコしている子
その横には演奏にうっとり聴き惚れる親御さん達。
子ども達の安心しきった表情は親御さん達の心が音楽で満たされて穏やかだから
それが子どもに伝わったんだなぁって。
子ども達の表情を見ているだけでこちらも幸せな気持ちになるし
演奏者のみなさんがお子さんを見つめるまなざしもとてもあたたかでした。
親御さん達も小さい子どもがいると
なかなかこんな素晴らしい演奏家のコンサートに出かける機会も少ないから
このコンサートはすっごく貴重で贅沢で心が満たされるひとときだろうなぁと。
アンコールの曲は ドビュッシー「ベルガマスク組曲」より月の光
いつもはピアノで聴くことが多いこの曲を今回はピアノとプーレさんのヴァイオリン演奏で。
高音部をヴァイオリンが担当していたのですが
月夜の晩に、静かな部屋に差し込む美しい絹のような光がふっと目に浮かび
細く美しく甘いしらべにうっとりして涙がこぼれました。
とても80才とは思えない演奏でした。
きっとこの演奏は忘れないだろうな、と思います。
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