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2023年9月24日日曜日

アフターワークショップ

エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~

アフターワークショップに参加してきました。


演劇のワークショップだと思って「演劇初心者なので緊張しています」と自己紹介をしましたが

思っていた内容と全く違っていました。

アフタフ・バーバンのスタッフ向けのワークショップのような内容でした。

アフタフさんも劇団だものね。


参加者は15名弱だったと思いますが、まずはみんなの名前を覚えるワークショップ。

名札をつけたらいいじゃない!!なんて私は思ったのですが

何度もゲームを繰り返していくうちに、なんとか覚えました。


その後は二人もしくは三人でチームを組み、みんなの共通点を探す。

その共通点をジェスチャーで表現して、他のチームの人に当ててもらう。

で、その後はチームごと合体して大人数のチームになって

そこでも同じようにチーム内で共通項を探して、他の人たちにあててもらう。


そのあとは演劇にちなんで、3枚のカードに「すてきなこと」をそれぞれ書き込み

床にバラバラに置いて、みんなの「すてきなこと」を見て回る。

「リボン結びが一発で決まる」「コンタクトが一回で入る」「ふかふかのお布団で寝る」

「二度寝」「土曜日の夜の、明日休みだ~と思うこと」などなど。

あ、それ分かるわー、と思ったり、へーと思ったり。


そしたら今度はまたチームになって「今見たカードの中で気に入ったものを選んでください」から

「じゃあ、今度はそれを表現してください」と。

え、それならジェスチャーしやすい内容を選べばよかったねーと思いつつ

チームの仲間で考えながらとりあえず表現してみる。


でもなかなか上手く表現できなくても、みんなが一生懸命わかろうとしてくれて

「受け入れてもらっているな」という安心の気持ちがすごく心地よかった!!


最初はみんな、知らない人同士だったけれど

ワークショップが終わる頃は参加者同士、心の距離がすごく近くなっていました。

なんだか前から知っている人たちのような……。すごいですよね。

演劇の公演もとっても面白かったけど、このアフターワークショップもよかった♪


2023年9月22日金曜日

エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~

演劇を観てきました。


いわきFCのパブリックビューイングに行ったとき
ハーフタイムでの抽選会で、いわきアリオス主催の催事の招待券が当たりました。
当初は昨年末の演劇を観に行く予定だったのだけれどコロナの影響で中止になり
今回の演劇を鑑賞することにしました。

一人芝居だけれど観客参加型、という劇。
しかも舞台上に客席がある、という珍しいスタイルでの観劇。
全然想像できないけど、でもおもしろそう♪と楽しみにして行きました。

お話はうつ病になった母親のために主人公がありとあらゆるステキなことを書き出す
というもの。
1から始まって、なんと1万ものありとあらゆるステキなものを書き出してお話は終わります。

どんなステキなことがあるのか、書き出したものを1から読み上げるのだけれど
観客にあらかじめカードが渡されて(番号とステキなもののことが書かれている)
劇中で番号が呼ばれたら観客が客席からメモを読み上げます。

劇中、会場のいろんなところから声が上がってそれもおもしろかったし
劇の中に登場する人物を、その場にいるお客さんに即興で演じてもらったり
まさに毎回毎回、お客さんと創り上げる、同じプログラムでも同じ劇にはならない
そんな演劇でした。(没入型演劇、というらしいです)

こんな斬新なスタイルの演劇は初めておもしろかったし
即興で演じた観客のみなさんも「演劇経験者なのか?!」と思うほど上手でした。
劇中、お客さん全員とハイタッチするシーンもあって
俳優さんは大変だけど、お客さんにとっては記憶に残る劇になるだろうなぁと思いました。

そして主人公を演じた俳優さん。
この膨大な量のセリフを全部覚えて演じるだけでなく
どの番号のカードがどのあたりにあるのか、配布した場所も覚えていたし
セリフをいう声量も大きくてはっきりとしていて
さすがプロだなぁと。

3回公演がある中で、初回のみアフタートークがあって
俳優と演出家とプロデューサーのお話を聴くことができました。
あらかじめ会場内で質問用紙が配布されたので
お客さんからの質問に答えるかたちでした。

お客さんとの即興劇なので今まで思い出に残った話もおもしろかったし
何番のカードをどのお客さんに渡したのか、どうしてわかるのか、という質問には
「このお客さんならこの言葉を情感込めて言ってくれるだろう」と考えて渡していることや
途中、マイクを向けることがあったのでマイクを持って行きやすい位置も考えていることなどが
話題に上りました。


お話の中で登場する~ありとあらゆるステキなこと~。
私だったら1万ものステキなことを見つけられるかな?
読み終わったばかりの本を思い出しました。
自分の身の回りには価値あるものにあふれているけれど、それに気づけるかどうか。
あんなにステキなものをたくさん見つけられる主人公。
心のアンテナをいつも磨いて、アンテナを立てておかないと見つけられないなぁ。


2022年10月24日月曜日

マイムパフォーマンスグループCAVA「You'll Never Walk Alone」

アリオスの「観劇のユニバーサルデザインはじめます」宣言。

そして記念すべき最初の作品はパントマイムの作品でした。

パントマイムはのんぴーさんのパフォーマンスを見たくらい。

パントマイムの演劇ってどんなだろう?

私の周りには聞こえにくい、聞こえない人がいます。

妹の義両親、友人のお姉さん、知り合いのお孫さん、仕事で関わっているお子さん

きこえサークル“もいもい”のスタッフ。


そして私が主人と話していた時に主人がポツリと言った「誰も置き去りにしない社会には程遠いね」

という言葉。

私はそれまでSDGs(持続可能な開発目標)のことは知っていても

恥ずかしながら内容までは全然分かっておらず

SDGsでは普遍的な目標として「誰も置き去りにしない」という目標を掲げているのです。

「誰も置き去りにしない社会」という言葉は強烈に私の耳に残りました。


社会は大多数の人に向けてデザインされていて、それは仕方のないことだとは思いますが

ユニバーサルデザインの演劇なら、私の知っている聞こえにくい人たちは楽しめるだろうか?

そう思って今回の演劇を視察することにしました。


どんなかんじかなあという絵本があります。

目が見えない友達や耳の聞こえない友達、両親を亡くした友達の気持ちになって

主人公は「どんなかんじかなぁ」と考えます。

だから私も「耳が聞こえない人がこの演劇を鑑賞したらどんなかんじかなあ」と思いながら

鑑賞しました。


舞台上にはテーブルと椅子にもなる箱が二つあるだけ。

セリフは一切ありません。


役者の身体の動きを見て話がどう進行しているのかを知り

それゆえ役者の一挙手一投足を見逃すまいと舞台上に全神経を集中させます。

ほとんどの舞台セットも大道具もない中で(本当にときどき小道具が登場するだけ)

役者は身体を使って物語を表現し、私は想像力を働かせてそこにはないものを見ます。

私は落語はよく分からないけれど、でもその辺りは落語に似ているのかな?


今までどれだけ言葉(セリフ)に自分が頼ってきたのかを知りました。

かえって言葉があることで逆に想像する機会が減っていたのかもしれません。

照明の当て方も重要で、内容をさらに盛り上げていました。

そして劇は終了。セリフがなくても十分楽しめました。


いろんな人と一緒に楽しめるバリアフリーな演劇。

次は聞こえにくい友人を誘ってみたいと思いました。


2022年3月15日火曜日

ベイビーシアター「What's Heaven Like?」

飛び入りで観劇したベイビーシアター「What's Heaven Like?」

子ども向けだったらいろんなジャンル(演劇だけでなく音楽とか美術とか)のプログラムがありますが

赤ちゃん向けのプログラムってどのジャンルもあまりないんですよね。

演劇担当のスタッフが「ぜひ赤ちゃん向けのプログラムを」と今回、実現したそうです。


ベイビーシアターは30年前にヨーロッパで誕生した演劇。

赤ちゃん向けの演劇ってどんななのかな?と思ったので見学させていただきました。


赤ちゃん向けの演劇なので、授乳室やおむつ替え室も完備!!


おむつ替え室

授乳室


好きな場所で、好きなスタイルで観劇します

音響とアロマディフューザー



気になるものがあったなんでも触ってOK



劇中に登場したアイテム

音の鳴る楽器たち

水琴窟の音を目指したという楽器


手前の竹筒のような形をした楽器は
オルゴールメリーのような音がしました

観劇の感想は、というと
どちらかというと現代劇?というのかな。演劇のことはよく分からないけれど。
赤ちゃんのお客さまがあまりいなかったので赤ちゃんの反応が見られなくて残念でした。
今回、一緒になった赤ちゃんは
心地よいのかぐっすり眠る子と、静か~に「何が起こっているんだろう?」と鑑賞する子と。

赤ちゃんがメインの演劇なので言葉によるセリフは一切なし。
なのでちょっとびっくりですが、赤ちゃんがメインならそうだよね~と納得。
人には様々な感覚があるものの、ほとんど言葉を頼りにして生活しているんだな、と
あらためて感じました。
言葉は外界を知る、考えるための道具であるけれど
時として素直に感じる心に邪魔をしているのかもしれないな。

タイトルからすると「空の上の世界ってどんなかな?」そんなテーマなのかな?
真っ白い会場の中で進む物語は、お母さんの子宮の中のようにも見えて
光と、アロマの香りと、言葉ではない歌(スキャットに近いのかな、ハミングとは違うし)と
心地よい空間の中で繰り広げられる物語。
即興劇っていうのかな。赤ちゃんやそこにいる人たちとの間に生まれる物語。
大人ってついつい意味を考えちゃうんだよね、いろいろ思考しちゃう。
でもこれは「考えるな!!感じろ!!」という劇なんだろうな~って思う。

残念ながら我が子は覚えてはいなかったのだけれど(まぁ、それが普通だろうから)
お母さんの子宮の中の世界のようであり
もしかしたら生まれる前の、空の上の世界のようにも感じられる。
「どのお母さんにしようか」「どこの家の子どもになろう?」なんて無邪気に考えて
空の上から私たちのいる世界を毎日眺めていて
ある日ポンっと、お母さんのお腹に入るような、そんなイメージ。

仕事で凸凹がある子どもたちと関わっていて
彼・彼女たちはどんな世界を見ているんだろう?っていつも思っていて
彼らが見ている、住んでいる世界を見てみたいって思うのだけれど
もしかしたらいつもこんな世界と現実世界を行ったり来たりしているのかなぁ、なんて。



今年度初めてアリオスで上演されて、来年度はアリオスでは上演の予定はないそうですが

再来年度以降に上演されたり、また市内の別の会場で上演されたらいいなと思います。

不思議な感覚の劇でした。

大人って費用対効果とか、意味を求めてしまう悪い癖があるけれど

これは心の中に降り積もって、もしかしたらいつかどこかで芽を出すかもしれない

優しい記憶の劇だと思います。