2024年11月25日月曜日

ギャラリー笑福(えふく)

時空散走で気になりつつも、時間の関係で立ち寄れなかったギャラリー笑福に行ってきました。


以前は「さわの湯鉱泉」として旅館業や、遠方から学校に通う高校生の下宿を営んでいました。
震災の影響で閉館してしまいましたが、ギャラリーとして生まれ変わりました。


春の時空散走でこちらの存在を知って「行きたいなぁ」と思っていた場所でした。


「こんにちは」と玄関を入ると


天井には帯が、右手には遠野和紙のランプ。
言われて気づきましたが、遠野和紙に着物の模様を貼り付けてあります。


花嫁衣裳のミニチュア。実際の衣装を使っているそうです。
私は洋装だったから、綿帽子って憧れるんですよね。


着物や帯が所せましとディスプレイされていて、圧倒されました。


右手にあるお部屋へ入るとこちらにも素敵な作品がずらり。


古布を額に入れたもの。時代を感じさせる模様などアンティーク感があって素敵。


お地蔵さまや椿など、どれも手作り。


庭に面したスペースにもいろいろなものが。


オーナーのコレクションだというベネチアンガラスやトンボ玉も販売しています。
ベネチアンガラスやトンボ玉、好きなので見入ってしまいました。


着物をリメイクして様々な作品を作り、残った端切れでつくったそうです。


木工作品もあります。


いろんな作家さんの作品を委託販売しているそうです。


こちらはうさぎさんがいっぱい。


部屋の前にあった椿柄のクッション。
上の子ちゃんが卒業式の時にレンタルしようかと迷った袴の柄に似てる。
結局、妹の振袖をしたのだけれど。


階段の下にも古布の作品。和風テイストのお店においてもいいかも。


奥は長い廊下。旅館だった頃の様子が思い浮かびます。


遠野和紙の作品。


古い地図。


さわの湯鉱泉の昔の写真。


こちらではお茶やコーヒーをいただくこともできるそうです。


喫茶室の入り口。


静かなお部屋。


喫茶室は2部屋ありました。


お庭を眺めながらお抹茶をいただくのもいいですね。


2階もあるので行ってみました。至るところに着物や帯が飾ってあります。


2階の廊下。このレトロ感がいい~。


2階は宴会場だったのかな。


いろんなジャンルの参加さんの作品がありました。


奥には黒板、学校の教室をイメージした展示。


懐かしい学用品や教室で勉強するお人形さんたち。


懐かしい気持ちにさせてくれるコーナーでした。


奥にもまだまだあります。


ブーケ。中には和紙で作ったものもある?


こちらも市内にお住いの作家さん。


こぎん刺のブローチやさをり織り?だったかな、のマフラーがいいなぁと思ってみていました。


ステージの上。


「あれはデニムの着物なんですよ」と言われて「えっ」と驚いて近づいてよく見てみました。
ホントにデニム生地の着物でした‼


こちらはデニムの着物を作った方の作品。デニムのエプロン。作家さんは若い男性だそうです。


壁にかかっていたなかよしのウサギさん。


階段を下りようとしたら、立派な黒留めそでが掛かっていました。


いろんなところに着物や帯が飾ってあったので、スタッフに聞いてみました。
おばあさんやひいおばあさんの着物や帯が沢山あるそうなのですが
現代の人にはサイズが小さかったり、短かったりするために着られないのだそうです。
でもそのまま眠らせておくのはもったいないから、と様々に活用しているのだと。
とても見事だと思いました。


これは玄関にあったものなのですが、昔の人の身体はこれくらいの大きさだったようです。
私はパッと見て「これはお子さん用(小学5~6年生くらい)の着物かな?」と思っていたので
これが成人サイズだなんてびっくり。
よく、昔の人は今より身長が低かったから、とは聞きますが
実際にこうして見たことはなかったのでとても驚きました。ひょえ~。
それなら帯も着物の丈も短くてなかなか着ることができないなぁ。


一通り見せていただいて「帰ろうかな」と思ったのですが
せっかくなのでお茶をいただくことにしました。


お部屋が二つあるのでどっちにしようか迷いました。


お庭の見えるこちらのスペースにしました。


ぽかぽか陽気の日だったので、庭を眺めながら静かな空間でゆっくりできました。
楽しい発見がある日でした。

2024年11月24日日曜日

時空散走 平ツアー(田部君子フィーチャーver.)

先月は植田方面のツアーに参加しましたが、今月は平のツアーに参加しました。
今回は青春時代を平で過ごしたという天才歌人 田部公子さんのフィーチャーバージョンです。


いわき駅北口集合。南口方面はなじみがあるのですが、北口はあまり利用しないのでワクワクします。


スタートして一番最初に廻ったのはなんと自転車ではなく歩きで!!
エスパルの中にある時空MAPを見てきました。
歴史上の人物や建物なども描かれているのですが
その中に紛れて都市伝説のものも描かれているのが面白い。
まだ見たことない人はぜひ‼


さぁ、今度こそ自転車に乗って出発するぞ~。


まずは駅裏の急な坂を、自転車を押してえっちらおっちら上って城山へ。
私が毎回お借りしているのはママチャリタイプの電動自転車。
みんなが上り坂で苦労しているとき、私は一人涼しい顔をしているのですが
こういう急な上り坂で自転車を押して上がる場合は重いのですごい大変なのです。
多分、電気のアシストがあればすっごい急でも自転車で上れるのでしょうけれど
上まで上りきる自信がないので押していきました。


そして城山、実は初めてなんです、私。何十年市内に住んでいても来ないものですね。
ここは今、お城の跡に公園をつくっているところ?なのかな。


こっちはお城の石垣の名残なんだろうなぁ。
丹後沢公園の一部なんだろうか?(丹後沢公園も行ったことない…)


城山方面から平の町並みを見下ろしました。
以前はタワーマンションがなかったので町を一望できたそうです。


そして桜ヶ丘高校へ。私は初めて!!ここなんだね。
中学卒業して県外に飛び出した私を含め
娘7人いたのに誰も母の母校に進学した娘はいませんでしたー。


こちらは磐城高校の下にある「さわの湯鉱泉」。
震災の影響で旅館は閉館しましたが「ギャラリー笑福(えふく)さわのゆ」としてリニューアル。
「中に入って休んでいったらー?」と声をかけていただきましたが
「また来ますねー」とご挨拶して先を急ぎます。


さわの湯鉱泉のちょっと先にある、また再び急な坂を自転車を押して上がると磐城高校。


昭和23年、いわき市の神谷作101号古墳において行われた発掘調査で
磐城高等学校の生徒により発掘された埴輪、国指定重要文化財の男子胡坐(こざ)像が
学校に収蔵されているそうです。知らなかったー。
磐城高等学校史学部の監修により開発された、埴輪をモチーフにしたぬいぐるみ?
木粉(こふん)さまもあります。


今度は松ヶ岡公園へ。公園の下にあるときわ
その昔、田部君子さんがここでの歌会に参加したり、松ヶ岡公園を詠んだ歌もあったそうです。
私はといえば子どもたちが小さかった頃、松ヶ岡公園に遊びに連れてくる度に見かけては
「泊まってみたいなぁ」と思っていました。
真ん中ちゃんが高校の時の部活の合宿で泊まったことがあって「いいなぁ」と思ったり。


今回のツアーの主役である田部君子さんのお話を、サポーターからみんなで聞きました。
嫁、妻、母という役割以外を認めてもらえない時代を生き、それに抗った天才歌人
といえばいいのかな。
まだ10代の頃に詠んだという歌を紹介されて、クオリティの高さに驚きしかない。
もし女性も自由な生き方ができる時代に生まれていたら、もっと活躍していたんだろうな。


ここで参加者みんなで田部君子さんの歌を味わいましょう、とちょっとした遊びを。
詩集を渡されて、ぱっと開いたページからいくつかある歌の中で
直感で「これ」と思った歌をみんなに紹介する、というスタイルでした。
1人で解釈するよりも、みんなで自由に感じたことを話すことで
「あ、そういう解釈もできるか」などより深く味わうことができました。


田町に移動し、田部さんの通っていた藤田女学校がこの辺りにあったのではないか、という話。
いやすごい、サポーターさんってそこまでするんだ~。(私もサポーターだけど大丈夫かなぁ)


サポーターの心に残った歌の紹介も。
時空散走のプロジェクトがなければ
田部君子さんも、こんなに多くの人に知られることはなかったと思います。
時空散走ってすごいプロジェクトだなぁと思います。
私も自分が住んでいる町のこと、サポーターになったおかげでいろいろ知ることができたし。


ひまわり銀行前に移動。ここは2丁目かな?
サポーターのおじいさんの話と、今は3丁目にあるお店が昔はこの辺りにあったと思う~
と地図を見ながら説明しているところ。
もしかしたら田部君子さんが学校帰りにサポーターのおじいさんのお店に買い物に来ていたかも?

それから平の昔話を。
まだその頃の道路はアスファルトではなく土ぼこりが舞う道だったそう。
お盆の迎え火や送り火は大火事に見えるくらい沢山の火がたかれていたらしくて
しかし道路がアスファルトになってしまって火がたけなくなったので
その代わりに仙台に本拠地がある七十七銀行が仙台の七夕まつりを模して
七夕飾りを飾るようになって平の七夕まつりが始まったという話など聞きました。


そしてゴール地点の駅前大通り。戦争で焼け野原になったことで駅前に30mの道路ができたそう。
北林さんが小さかった頃のもまだあったという、通りの向こうに本屋さん。
その昔、文化の発信地だったようで「きっとそこに田部さんも通ったんだろうね」
という話をしてちょうどいい時間になりました。


駅の北口方面はあまり行ったことがなかったので、新鮮でおもしろかった!!
本屋で配達の仕事をしていた時は私は南口方面の担当で
北口方面は別な人の担当だったからほとんど行ったことはなくて。

現在の町の顔だけじゃなく、昔の様子を地図で確認したり、話を聞いたりして
あくまでも自分の頭の中の想像でしかないけれど
遠い昔の町の様子を覗き見ることができたのもよかったな。
北口方面、もっと探検したい!! 町への興味が湧いてきました。
そこが時空散走のいいところなんでしょうね。