2019年4月16日火曜日

一本の線でつながる

先日、アリオスのあそび工房担当スタッフよりこんな話がありました。

全国に3千くらいある公立文化施設が加盟している「全国公立文化施設協会」の本部が、各ホールの運営に役立ててもらおうということで毎年いろんなハンドブックを作ってます。昨年度末に発行された「劇場・音楽堂の子どものためのプログラム企画ハンドブック」で、皆さんの「あそび工房」を先進的な事例のひとつとして紹介していただきました。文化施設の共有エリアをあそび場として活用している点、高校生からおもちゃクリニックなどシニア層まで、ボランティアスタッフの皆さんが主役になって関わっておられる点(加えて予算もほとんどかかっていない点が重要なんですが)などが、編集サイドで参考になると見たのでしょう。全国のこういう施設の担当者がみんな読んで、今後さらに参考にされてきます。P62-63に掲載されています。
PDF
そのものはこちらから。
こうした取り組みは、我々のようなホール、劇場系施設だけでなく、美術館や博物館、図書館などの文化施設の方々にも興味を持っていただいております。

すごい話だなぁ、と思って。
あそび工房のメンバーはすごいことしている気持ちはないけれど
この文章を読むとあそび工房って実はすごいことなんだな、って思います。
でも、ふと考えて、あそび工房は「かえっこバザール」がなかったら生まれなかったなぁって。

キッズ★アリペやあそび工房の話を聞きたい、と言われたら
毎回、私はかえっこバザールの話から始める。
私がかえっこバザールのスタッフに応募したときから話をさかのぼらないと説明にならないから。

かえっこバザールの説明会でかえっこの始まりや日本各地での様子をスライドで見た後に

じゃあ具体的に「子どもと遊ぶ」「どんなことして遊ぶ?」それぞれ考えてみようと言われ
説明会の参加者それぞれにあそびを考えて
私はてっきり「こんなあそびをしたらおもしろいと思います」と提案したら
あとは施設のスタッフがそれをやってくれるんだと思っていた。

そしたら「じゃあ当日、みんなが考えたあそびをそれぞれやってください」って言われて
「なんじゃそりゃ?!それって施設の人がやるんじゃないの?!」と面食らったけど
自分が負担にならない程度に準備ができて
子どもに楽しんでもらえる遊びって何かなって考えて
私は“じゃんけんおばさん”になってじゃんけんの結果で子どもにかえるポイントを渡す
そんなワークショップをしたのが一番最初。
自分でできることを考えてワークショップを運営する
そのスタイルは今のあそび工房にも受け継がれている。

そして、1回目のあそび工房をやることになったとき
一緒にやってもらえないかと協力を要請したのがかえっこバザールの仲間たちだった。

かえっこバザールをアリオスで開催していなかったら
私はアリオスともかかわりはなかっただろうし
子どもたちのために何かしよう、と一緒に活動できる仲間もいなかっただろうし
ワークショップの内容を自分で考えてやってみる、なんてこともできなかったかもしれない。

実は全部つながっていて、震災が起きることは最初からすべて分かっていて
後にかえっこバザールでの培われた知識や体験や仲間が必要になるから
きっとアリオスの担当者はそんなこと考えもしないでかえっこバザールをやろうって
何回かアリオスでかえっこバザールを開催したけど
実はそれはすべてあそび工房ができるための伏線だったりして、なんてふっとそんな気がした。

2019年4月15日月曜日

「支度」 黒田三郎

何の匂いでしょう
これは
これは春の匂い
真新しい着地(きじ)の匂い
真新しい革の匂い
新しいものの
新しい匂い

匂いのなかに
希望も
夢も
幸福も
うっとりと
浮かんでくるようです

ごったがえす
人いきれのさなかで
だけどちょっぴり
気がかりです
心の支度は
どうでしょう
もうできましたか



2019年4月14日日曜日

ホットケーキ

SLOW DAYS cafeに久しぶりに行ったところ
かわいいホットケーキを見つけました。
値札がついていなかったのだけれど店員さんに聞いたら「いいですよ~」と
即購入しました。


2019年4月13日土曜日

「仕事ができない子をどうして雇った?」 退職するマネージャーの『答え』に涙 – grape [グレイプ]

以前もネットで紹介されていて
(アパレル店で働いていて、人種差別的な思いも含んだクレームをつけられた話)
その時にいいマネージャーだと思ったけれど退職してしまうのね・・・・。

イギリス毒舌日記、関西弁で書かれていて面白い。(ご本人はきっと大変だったと思うけれど)
本にもなったみたいだけど納得。

2019年4月12日金曜日

東京大学祝辞に思うこと

平成31年度東京大学入学式での祝辞
いろいろな受け取り方があると思うけれど私はすごくいいと思った。

子育てしていて、子どもたちがすごく頑張っても報われなかったことはいっぱいあったし
多分、社会に出たら理不尽なことはもっと沢山ある。
そして、頑張って報われたことがあったら、それは環境のおかげだということも。

高校の入学式の保護者挨拶でもあった「これからは答えのない時代になっていく」ということ。
震災後はいろんなことが変わった。
今までは誰かの言うとおりにしていればよかったけれど
震災後は、自分のことは自分で決める、自分が調べて納得して決める。
誰かに言うように行動して、その結果失敗したとしてそれを責めるのは違う、と思った。
これからは答えのない時代だし、自分のことはちゃんと自分で責任を持って考える。

そして大学で学ぶ意味。

まずは「生きる」。
それから、どんどん広い世界に飛び出していくこと。
想定外のことがどんどん起こってくるとしても
様々な立場や環境の人たちと協力し、未来を切り開く知恵と勇気と体力を。


東京大学祝辞より抜粋


あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。

ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。

そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。

あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。

世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。

あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。

恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。

そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。

女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。

あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。

これまであなた方は正解のある知を求めてきました。

これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。

学内に多様性がなぜ必要かと言えば、新しい価値とはシステムとシステムのあいだ、異文化が摩擦するところに生まれるからです。

学内にとどまる必要はありません。東大には海外留学や国際交流、国内の地域課題の解決に関わる活動をサポートする仕組みもあります。未知を求めて、よその世界にも飛び出してください。

異文化を怖れる必要はありません。人間が生きているところでなら、どこでも生きていけます。

あなた方には、東大ブランドがまったく通用しない世界でも、どんな環境でも、どんな世界でも、たとえ難民になってでも、生きていける知を身につけてもらいたい。

大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。

知を生み出す知を、メタ知識といいます。そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが、大学の使命です。

2019年4月11日木曜日

北野武の『天皇陛下への祝辞』が前代未聞!? 「さすがすぎ」「この人しかできない」 – grape [グレイプ]

学校の入学式や卒業式、PTA会長や保護者代表の挨拶を毎回聞きながら
どうやってこの文章を考えるのかな、挨拶の本を見て書くのかな、なんて考えちゃいます。
そんな中、ネットで読んだこの祝辞。さすがです。
贈る相手のことを思い、文章を考えたんだなぁ、と。
美しい、崇高なお二人のお姿が浮かび上がる内容でした。

2019年4月10日水曜日

異動

春は異動の季節です。
私が配達している市立幼稚園も異動があって
配達のたびに会話を交わしていた先生がいなくなるのはさみしい。

去年からお世話になっていたある幼稚園の園長先生
1年しかいなかったのに他の幼稚園に異動になったと聞いて
すごく素敵な先生だったからどこの幼稚園にいっちゃったんだろうってしゅんとしていたら
昨日、別の幼稚園に配達に行ったらなんとその園長先生が異動になっていて
園長先生もニコニコしながら「またよろしくお願いしますね」ってすごく嬉しい瞬間でした。